RealGameー恐怖は終わらないー
何度もこみあげてくる吐き気をなんとか我慢し、あたしはようやくお母さんとお父さんの姿を見つけることができた。


2人はバスの前のほうにいて、落下したのとは逆側に座っていたのだろう、目立ったケガもないようだった。


「お父さん、お母さん、聞こえる!?」


あたしは2人の頬を軽くたたく。


すると、2人ともうっすらと目を開けたのだ。


よかった……!!


事故の衝撃で気絶しているダケだった2人に胸をなで下ろす。


「2人とも、歩ける? ここから逃げなきゃ!」
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