RealGameー恐怖は終わらないー
あたしは教室で和花と別れ、1人で家に向かう。


いつもなら通学路の途中にある本屋に立ち寄ったり、スーパーの駐車場でたこ焼きを売っているテントを見かけるとフラフラと足が向いていた。


けれど、今日はそんなものに目もくれず、真っ直ぐに歩いている。


だって、すぐにでも携帯電話を新しくしたいんだもん。


そう思うと、自然と歩調は速くなった。


10分ほど歩いた所で、スカートのポケットの中がブルブルと震えて、あたしは立ち止まった。
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