RealGameー恐怖は終わらないー
「なにって……この人たちを助けなきゃいけないだろ!!」


「そんな……!!!」


あたしの目標は両親を助け出すことだけだった。


だから他の人たちは生きていないものとして認識をした。


でも……。


颯真お兄ちゃんはそうじゃないんだ。


ゲームを知らないから、すべての人間を助けなければいけないと思っているんだ。


「早く上がってきて!! 山を下りてから通報すればいいから!!」


「なに言ってるんだ! 車にはまだ何人か乗れるだろう!!」


その答えに、あたしは拳をにぎりしめた。
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