RealGameー恐怖は終わらないー
「お……兄ちゃん……?」


バラバラと音を立てながらバスの部品が散らばる。


あたしの目には崖の下に広がるオレンジ色の炎が映っていた。


「颯真……お兄ちゃん……!!」


その姿は、あたしの目にはうつらない。


ガードレールのロープを引っ張ったが、それはなんの手ごたえもなく、途中でプッツリと切れていた。


すべては炎に包まれ2度目の爆発音が周囲に響き、あたしはその場から後ずさりをした。


「いやぁぁぁぁぁ!!!!」


あたしの悲鳴が山に響いた……。
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