RealGameー恐怖は終わらないー
「芹香、大丈夫か?」


お父さんが心配そうにこちらを見る。


「なんで、あたしばっかり……! あたしばっかりがこんな目に合わなきゃいけないの!?」


ドンッと両手でテーブルを叩く。


涙がとめどなく溢れてきて、気が付けば声をあげて泣いていた。


家中に響きわたるような声で泣いていると、優しく背中をさすってくれる手に気が付いた。


「大丈夫よ、芹香」


「……お母さん……」
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