RealGameー恐怖は終わらないー
一瞬、頭の中が真っ白になる。


ゲームに出てきた生徒の1人が、すでに屋上に出ているかもしれない。


早く行かなきゃ、助けられない!!


あたしは自分の足をパンッと叩き、その固まっていた足を無理やり前へと押し出した。


バタバタと足音を立てて階段を駆け上がり、バンッ! と音を立ててドアを開く。


風が吹いて木々がザァッとざわめき、あたしの髪を揺らす。


青い空の下。


白いコンクリートの屋上。


銀色をした屋上の低い手すりの向こうに、男子生徒の制服が見えた。
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