RealGameー恐怖は終わらないー
勢いよく引っ張り、船橋君がバランスをくずして手すりのこちら側へ倒れ込んだ。


あたしはまるでそれをスローモーションのように眺めていた。


ひざ下ほどしかない手すりを飛び越えるあたしの体。


船橋君が顔をしかめて尻もちをつく。


その前にあたしは制服から手を離し、1人空中に投げだされる格好になった。


グルンッと世界が回る。


驚いた顔で何かを叫ぶ船橋君。


あぁそうか。


力づくで助けるというのは、こういう事か。
< 393 / 525 >

この作品をシェア

pagetop