RealGameー恐怖は終わらないー
☆☆☆

泣きながら芹香の卒業アルバムを渡してくれた母親に罪悪感を抱きつつ、俺は自分の家に戻ってきていた。


部屋着に着替えテーブルにアルバムを広げ、その横に学校からもらってきた写真を置く。


中学校時代の芹香は今よりも少し丸顔で、体育祭の時の写真はこけて砂だらけになっている。


そんな芹香の写真を見ていると、思わず頬が緩み笑っている自分がいた。


芹香はもうこの世にはいないのに、まるで写真の中で生きているような感覚に襲われてしまった。
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