RealGameー恐怖は終わらないー
「どういうことなんですか……!?」


ようやく、この部屋から出られないという事を理解した俺は、思わず後ずさりをしていた。


薄暗い部屋の中、あるのは数代のパソコンとベッドだけ。


それに、どこからか匂って来る芳香剤のキツイ香り。


狂ってしまいそうな環境であることに間違いはなかった。


しかし、山路さんはクスクスと声を立てて笑うばかりで、その笑顔も今はもう異質なものとしてしか見れなくなっていた。


「なにがしたいんですか!? 目的は!?」


そう言いながら俺は更に後ずさりし、背中にクローゼットが当たった。
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