RealGameー恐怖は終わらないー
その瞬間。


甘い香りが一気に強くなり、俺は思わず「うっ……」とうめいて、口元に手を当てた。


この匂い……クローゼットの中から?


ゾッとするような恐怖が背中を這い上がってくる。


見てはいけない、なにかがこの中にある。


暗く狭いこの中に……。


俺はクローゼットのノブに手をかけ、一気にその扉を開いた。


低い音を立て左右に開くドア。


そしてソレが見えた瞬間、俺は思わず嘔吐していた。
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