まだ知らない愛。


私が生まれた時には既にお父さんは居なかった

公園には家族連れの人がいて
どこの家族もお父さんがいた。
キャッチボールをしたり高い高いされている
子供達は幸せそうだった。

その光景を不思議に思って
小さい頃、お母さんに一度だけ
「なんで私にはお父さんがいないの?」
って聞いたことがある。


そしたらお母さんは私を思い切り殴った。
「二度とそんなこと口にするんじゃないわよ」
と悲鳴に近い声で母は狂ったように私を殴り続けた。
そんな母がある日突然連れてきた男の人。
母は夜の仕事をしてるから
そこまで気にはしていなかった。

だけど、私が心を閉じた悲劇はその夜のこと。
< 100 / 228 >

この作品をシェア

pagetop