まだ知らない愛。
母が男を連れてくる度にそれは繰り返された。

前連れてきた男とは違う男にも抱かれた。

何度も何度も私の体は汚れた。

そのたびに私は真っ赤になるくらい体を洗った。

また男に抱かれているある夜。

冷たい目で、何も移さない目で
私の上で動く男を見つめていた。

大丈夫、もうすぐ終わる。

そう自分に言い聞かせて目を閉じた瞬間…

「なにを…してるの?」

ドアの方から聞こえた母の声。

「なにって、抱いてんだよ」
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