まだ知らない愛。
でもどうして真藤翔と私が関わるのが嫌なんだろう?
さっきの状況からしてただ嫌っていう感じでも無さそうだった。何かがあるの?瞬さんが肩で息をするほど屋上に駆けつけた理由があるの?その理由はほかの三人も知っているようだし…。
いろいろ考えてみたけど私の小さな脳ではこれといった答えはでなくて、考えるのをやめた。
「瞬さん、今日の朝どこにいってたの?」
なんとなく気になっていたので聞いてみる。
「あぁ、書類取りに行ってた」
「書類?」
「龍神の内部が書かれている書類」
「へぇ」
瞬さんに聞く私に隣から昴さんが教えてくれた。
なんとなく昴さんは瞬さんに似ている。
無口ということもあるけど喋り方が少し似てる気がする。うん、やっぱり黒縁メガネが似合ってるなぁ…。大学生みたい…。
なんてぼんやり考えていると昴さんに「なんだよ」と少しだけ睨まれた。
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