まだ知らない愛。
「ご、ごめんなさい…」
そうだ、怒りの勢いに任せてキスされたこと言ったんだった…。
「忘れてねぇよな?」
「…真藤翔とは関わらないこと…?」
「それと?」
それと?他に何か約束したっけ…?
首を傾げる私に瞬さんは低く甘い声で囁くように耳元で言う。
「今夜、覚えとけよ?」
「…ッ」
そう言えば昼休み、そんなことを言われた…。
綺麗や指で私の髪を梳く仕草に、耳にかかる吐息に鼓動が暴れだす。
抱き締められている私にそっとキスを落としソファへとゆっくり押し倒した。

おでこ、瞼、頬と少しずつ下がってくる瞬さんの唇に過剰に反応する私に瞬さんの唇は私の唇を捉えた。
触れるか触れないかのキスからだんだん深くなるキスに頭がクラクラする。
翔とした乱暴なキスではなく、そっと入ってくる舌も何かを探すように動くそれも、全てが愛おしくて涙が出た。
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