まだ知らない愛。
眠れない夜が明けて朝になった。
仕事へ行った母の姿は無かった。
そろそろ学校に行かないと単位やばいな…
私は一週間ほど学校へ行っていなかった。
今回だけでなく入学した時から
何度も休んでいたのでさすがに出席日数が
やばいと思い始めた。
行きたくない…
学校には瞬さんや葵さんたちがいる。
私を見つけたらきっと声をかけてくる。
そもそも何で私なんかに構うんだろう?
瞬さんたちと出会うまでにも
何回もあったことだし、今回も大丈夫。
服着てるし傷さえバレなきゃ大丈夫…。
自分に言い聞かせて制服を着て家を出た。
学校に近づくにつれて増える人。
相変わらず暑いな…
私の一週間なんて無かったかのように
変わらない風景。
変わったことと言えば蝉が鳴いているくらい。