まだ知らない愛。
しばらくすると瞬さんの携帯の音は止まった。

『綾芽』


…瞬さんにだって彼女くらいいる。
あんなにカッコよくて優しいんだから
いないほうがおかしい。

一人で勝手に納得した。
なのに私の胸は苦しいくらい痛い。
彼女がいるのにどうして私をここへ
連れてきたの?
それが普通なんだろうか?


しばらくするとお風呂から帰ってきた瞬さん。
「…どうした?」
私の顔を見るなり顔をしかめる。
勝手に携帯見ちゃった!なんて言えない。
瞬さんの顔見れないや…。
「なんでもない」
「…」
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