好きになったわけじゃなくて!
「ぐすっ...ふっ....」



ガラッ



...え?



「や、山本?泣いてんの⁈」


新井くん?


「や...ちが..これは...」


何で戻ってきたの?



ゴシゴシと目をこする。



「...俺がいっちゃったからさみしかった?」




「なっ...そんなわけないでしょ!」



思わず大きな声を出してしまった。



「はは。うそだよ。知ってるよ。」



ズキッ



また悲しそうな笑顔。



「俺さ、昨日の事ちゃんと言おうと思って。」



「...。」




ふうと一呼吸おいてから新井くんははなし始めた。


「俺、山本の事好きだ。その気持ちは変わらない。だから今は山本が俺の事好きじゃなくても好きになってほしい。だから好きにさせる。」





カーッと体温が上がってく。



ドキンドキン




心臓がうるさい。



「...ぶはっ山本顔真っ赤じゃん。もしかしてもう好きになっちゃった?」




はあ⁈



「ちがっ好きになったわけじゃないけど!」




「はは。まあそのうちな。じゃあ俺戻るから!」




ガラガラ

パタン



うーーーーーーわぁ



なにこれなにこれ。


頭がガンガンして心臓がうるさくてどうにかなりそう。


何でこんな気持ちになるの?




< 25 / 68 >

この作品をシェア

pagetop