純粋に想い続けた結果。
「栞菜ちゃん、本当にありがとう!」
「え、うん。どうてことないよ」
私も和也達に負けないくらい、にこっと笑った。
「てか、栞菜1人なのに4人用の席使ってたの?」
和也が、バカにしたように笑った。
「か、栞菜ちゃんは誰か待ってたんだよね?」
真子がすかさずフォローをいれた。
「この席、好きなの。それに、あたしは……」
「かーんなっ!」
あたしが話してると誰かに遮られた。
そして、名前を呼ばれたと同時に後ろからぎゅっとされた。
「……えっ!」
驚いて振り返ると、そこには神木直がいた。
「ごめんね?約束の時間より大分遅くなって……」
「……え、直くん?」
真子が神木直を見て驚いている。