純粋に想い続けた結果。
どれくらいか歩いて中庭についた。
「……栞菜ちゃん、直くんと本当に付き合ってるの?」
「えっ、それがどうかしたの?」
「本当に?だって、栞菜ちゃんって直くんの好みじゃないんだよね~」
そして、クスクスと笑う真子。
「好みなんて変わるから。てか、それだけ?」
直の好みとあたしが違うのはわかる。別に、そんなのどうだっていいと思うし。
「えっとね、私ね直くんのこと…」
真子は、頬を真っ赤に染めてはずかしそうにしてる。
「直くんのことが……好きなの」
「な、に言ってんの?」
あたしの頭はこんがらがった。
直のこと好きじゃないのに付き合って、別れたはずなのに。