純粋に想い続けた結果。
ビンタされるって思い、咄嗟に目を閉じた。
「なっ!何で……?」
一向にビンタされる気配がなくて、何故か真子が声を上げた。
あたしは、閉じていた目を開いた。
「……えっ?」
目の前に直がいた。真子がビンタしようとしていた腕を掴んでいた。
「な、直くん。どうして、ここにいるの?」
「ハアハア」
直は走ってきたのか肩で息をしている。
「な、直っ!?」
あたしは、直の突然の登場にびっくりした。
「栞菜、大丈夫か?真子に何もされてないか?」
「私、栞菜ちゃんに何もしてないよ?お話してただけだよ~」
そして、ふふっと含みのあるような顔で笑う真子。