純粋に想い続けた結果。
「真子、お前ふざけんな!」
直は、とても怒っていて今にも真子に殴りかかりそうだ。
「直、ダメ!」
あたしは、真子を殴ろうとしている直の腕を包み込むように強く後ろから抱きしめた。
「……直くん」
真子が悲しそうに直の名前を呟いた。その目には、涙がたまっていた。
「真子っ!」
とても大きな声が聞こえてきたから、声のするほうを見た。
「和也!」
あたしは、真子を呼んだ人の名前を呟いた。そして、直から離れた。
「か、かずくん……」
真子は、和也の顔を見た瞬間泣き出した。
「真子のこと探してた。やっと見つかった……」
和也は、真子に優しく笑いかけると、真子の目から流れる涙を優しく拭った。