純粋に想い続けた結果。
「はぁー。ばかだなーあたし……」
和也のことが好きなのに……。
どうして、話の相談に乗ったんだろ。どうして、真子がいそうな場所を教えたんだろう。
「はぁー、どうしたらいいのよ!あたしの気持ち……」
ため息をついたら、目の奥が熱くなった。
「あー本当あんたバカだよな!」
いきなり声がしたから、驚いて声のするほうを見た。
「……あなた誰?もしかしなくても聞いてた?」
顔も名前も知らない男の人がいた。眠たそうに目を擦りながらあたしを見ていた。
「俺?神木直。でも、寝てたから『真子のことだけど……』ってとこから起きた」
「え、それほぼ最初じゃん!」