純粋に想い続けた結果。
「最初に励ましたあの時には、もう好きだった。栞菜を初めて見た時からずっと好き」
「……ありがとう。でも、ごめん。あたしは和也のことが好きだから」
告白を断るのって、こんなにも申し訳ない気持ちになるんだなって思った。
「……知ってる。でも、これで俺のこと見てもらえるだろ?
俺、本気だから……」
「じゃ、帰るか?送るよ」
そして直は、立ち上がった。
「いや、大丈夫。1人で帰るから……」
「や、でも送るよ」
「まだ暗くないし。色々、1人で考えたいの……」
これ以上、直と一緒にいるのが気まずくて断った。
「そっか……じゃ、気をつけて」
そう言うと、直はあたしが帰るのを見ていた。