純粋に想い続けた結果。
「へぇそーなん?」
そして、神木直は立ち上がったと思えばこちらへ向かってきた。
「な、なに……!」
急に近寄ってきたから、びっくりして身構えてしまった。
「あんた、泣きそうじゃん。泣いたら?」
「全然泣きそうじゃない。それはあなたの勘違い!」
本当は今にも泣きそうだ。でも、そんなの恥ずかしいから強がった。
「……変な女」
神木直があたしにぎりぎり聞こえるくらいの声でぼそっと呟いた。
「なっ……!」
カッとなったあたしは、神木直に反論しようした。
でもその瞬間、あたしは何故か神木直に抱きしめられていた。