純粋に想い続けた結果。
「なっ、何してんのよ!離して!」
「少しはおとなしくしたら?おとなしくしないと離さない」
耳元で囁く声に、ゾクッとした。
「な、なっ!」
腕を振りほどいて抜け出そうと思ったけど、どう考えても無理そう。
「だから、おとなしくしないと離さないって言っただろ?」
はぁーって頭の上からため息が聞こえてきた。
「……離してよ」
必死に体を動かして、解放してもらおうと考えた。
けど、体を動かす度に神木直はあたしを抱きしめてる腕の力を強くする。
「泣きたいなら強がってないで泣いたら?俺が愚痴聞くから」
そう言うと、神木直は私の頭を優しく撫でた。