生涯の人… 〜Dearest〜

「あと誰来てないのー?ちょっ、話し聞いてー!」


夜…、続々とクラスの仲間が集まってくる時間、駅のロータリーであかりが人数確認してる。

なんか不思議なんだけど、学校外で会うとワクワクするのは何で…?


妙に気持ちが高ぶって、ドキドキする胸を押さえられない…。



「今日ってどこか知ってるだ?」

「んっとね…、そこの道入った所にビルあるじゃん?あそこの2階だよ。」

「アンは飲むだ?今日は凪も飲むせー。酔っ払ったら一緒に寮直行ね」

「そうなの?珍しいね。杏奈ももちろん飲むよ!てゆーか、今日は始めから泊めてもらう気だったもん…ハハッ!」



凪は寮住まい。今までも何回かお世話になってる。

本当は他の人を泊めたりしちゃダメなんだけど、おばちゃんの目を盗んで寮生になりすましたりしてた。



「…ねぇ凪。…この1年間楽しかったね」

「うん…、楽しかった。ありえない位毎日楽しかっただ……」



凪に出会って…本当に毎日楽しかったよ。

あかり、詩衣、南と仲良くなる事が出来て、でもそれも全部凪のおかげ。


凪が杏奈を変えてくれたから今の友達だったり出会う人達がいる。


タケみたいな初めての男友達が出来て…、男女が入り混じった仲間の輪に入ってる自分がいて。

本当にすごい事なんだけど、きっと皆には普通の事なんだろうなぁ…。





偶然が重なって遥に出逢った。

運命に導かれて凪に出逢った。


貴方達に出逢う事は…、必然だったんだ。





ありがとうじゃ伝え切れない程の出会い。

これほどまでに仲間の存在を大切に思えるなんて。


やっぱり……








ありがとうの言葉以外見つからないよ。



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