生涯の人… 〜Dearest〜
「わりー、遅くなった。」

レンタルショップで時間を潰してたせいか、遥が来たのは30分後位だった。

何もなかったようにあかりと笑いながら入ってきて、瞳が合ったら…、口の端だけ上げて笑った。



「何借りたー?」

杏奈の隣に座って今日借りたDVDのチェックしてるし。

意識してるのは杏奈だけ…とか思うとなんか悔しい。


「悩んだんだけどアクションにしたよ。詩衣は恋愛借りようとしてたけど絶対却下されると思ったから…。」

「おー、良い子だ。」

遥の綺麗な指が目の前を通って杏奈の頭に触れた。

わしゃわしゃって力強く撫でられて、つむじまで神経が通ってるみたい…。




やっぱり遥は…、ずるい奴だよ。



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