生涯の人… 〜Dearest〜
ばあちゃんの駅から学校までは電車で15分。
袴を着てるせいかな…。
一般の人の視線を浴びながら1人電車に揺られた。
専門学校に入学して2年…。
こんなに楽しい学校生活は今までなかった。
もう一度過ごしたい、って思える学校は初めて。
同じ夢を持って、同じ目標に向かって歩いた仲間。
挫折しそうな時でも、クラスの仲間に支えられてたんだ…。
杏奈の大切な人達。
明日からは、1人1人…。
別の道を歩いてく。
電車からの景色が思い出を溢れさせて目頭が熱くなった。
―♪♪〜♪〜♪♪―
「ぅわわっ、あれ?どこだ?」
携帯のメール着信音が鳴って慌てて受信Boxを開いた。
マナーモードにし忘れてたせいでかなりの注目浴びてるし…。
「…左の車両…?」
受信相手はあかりでメールの内容にはその一言だけしか書かれてない。
とりあえず首だけ動かして覗き込んで見た先には…。
あかりと琉晴が手を振ってた。
当たり前の光景。
だけど全てが愛しくて…。
目を細めて笑った。