生涯の人… 〜Dearest〜
流れ星と彼の心
遥に会えるってわかってる日は、授業も楽しくてしょうがないよ。
ふとした瞬間でもにやけちゃう位…。
些細な事なのに、遥に会えるだけでドキドキが止まらない。
笑顔になれるから恋って不思議だよね。
あの人の前ではいつも笑っていたいって思えるんだから…。
「今日は準備したら諒士家に集合ね!!」
学校からの帰り、詩衣からの伝達を受けてそれぞれ解散した。
杏奈は家が遠いからお泊りセットを持参してきてる。
今日は何十年に1度で見れる、しし座流星群の夜。
せっかくだから皆で見ようって話しになって、諒士の家に行く事になった。
詩衣と時間を潰す為にカフェしてる時…ー
「あ〜!!まじ楽しみ。
あたし流れ星さえも見た事ないんだぁ。
早く夜にならないかね?」
詩衣は興奮気味でコップの中の氷をザクザクさせて、ストローから飛び出した水滴が跳ねてる。
詩衣の行動が可愛くて、杏奈も自然と笑顔になっちゃうんだ。
詩衣は…、一緒に居るとこっちまでワクワクしちゃうの。
こんなに素直に喜びを表現出来るなんてすっごく可愛いよね。
「あっ!アン知らないよね?今日は新メンバーが来るんだよ。」
「新メンバー?えっ、誰誰?!」
いつもはあかりと詩衣と杏奈と遥。そして諒士のメンバーだったから。
そんな話初耳…。
「遥達のクラスの人なんだけどぉ…。」
言葉に表すなら、ニヤって感じ。笑った詩衣の顔がまさにニヤって笑顔になった。
「あかりとイイ感じの人!
絶対2人共両想いなのにハッキリしないんだよねー」
「あー…、っと何て言ったっけ……りゅう…せい…?」
首をぶんぶん縦に振って残りのジュースを飲み干した。
詩衣は会った事があるみたいで、話しによると中々のイケメンらしい…。