生涯の人… 〜Dearest〜
寂しくてもその記憶を辿れば眠れるから…。
あの夜みたいに泣く日が来たとしても。
あの夜…、遥は言ったよね…?
“この世の中に信じられる物は少ないかもしれない。
でも俺は、絶対って言葉と永遠って言葉はあると思うよ”
雨が降った夜。
遥に想いをぶつけた事があった。
なんで遥は振り向いてくれないんだろう…なんで遥の想いは還奈さんに届かないんだろう…。
なんで……、想いに永遠は…ないのかな…?
そんな気持ちでいっぱいで…。
苦しくて、遥に当たるように言葉をぶつけた事があった。
その時に貴方が言った言葉…。
遥の強い瞳に…、迷いはなかった。
しとしと降る雨の音が今でも耳に残ってる。
泣いて、どうしようもなくて…、立ち直れない日が来たとしても。
その強い意思を信じられる…。
遥のそんな所に惹かれたんだと思うんだ…。
杏奈にはない強さに。
絶対はある…、永遠はあるって言ってくれた貴方に…、惹かれて止まなかった19歳の冬。
杏奈は全てを捧げたいと…、貴方と共に今を生きたいって思ってた。
出逢う事が…出来た。