生涯の人… 〜Dearest〜

緩い坂道を下ると国道に出れる。

国道沿いにコンビニがあって、そこまで歩いて行く事にした。



諒士の住んでる所は都内って言ってもガヤガヤしてる場所じゃない。

1人暮らしの学生とかが多いみたいで何メートル間隔でコンビニって…感じで、暮らしやすそう。



「アン達のクラスは終了式集まる?」



考え事をしている頭上から琉晴の声が響いた。

琉晴と遥は同じクラスだからもちろんあかりとは別。


終了式の後クラス会があって、どこのクラスも集まる事になってる。

もちろんうちのクラスの幹事はあかりで、すでに計画は進んでるって言ってたな…。




「やるよ!あかりが色々考えてるみたいだからね!琉晴達のクラスは…?場所とか決まった?」

「どうかな?決まっとるかもしれんけど俺は行くだけやしなぁ…」

「あー…でも杏奈もそのタイプだよ。うちらの場合あかりが居なきゃまとまらないって感じだもん」

「まぁなー。アンには無理やなぁ…、お前トロそうやしな。うん…」

「……うるさい…」



琉晴の背中を軽くパンチした。

自分で杏奈にけしかけたくせに歩いていた足をピタっと止めた。


振り向いた顔っていったら…。








睨んでるよね?

あれは確実に仕返しの目だよね?


琉晴はあかりに対しては違うんだけど、お分かりの通り杏奈にはしつこい位に仕返しをする奴。

しつこいって言えば怒るし、黙ってやられてると限度なくやられ続けるし。


見ようによっては可愛がられてるんだけど、1番…敵にはしたくない人物。






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