生涯の人… 〜Dearest〜
遥と一緒にいられるだけで幸せだったんだ。
それだけで…時間が変わっていくの。
目が合わないか期待したり、遥のいる方向に全神経が集中したり…。
いつもいつも、ドキドキしてた。
小さな事でも思い出になってた…。
杏奈にとって、遥は…。
太陽みたいな人でした。
輝いて眩しくて…太陽そのものでした。
その光の下で輝けたら…。
いつも太陽と共に生きられたら…。
もし…恋の色を聞かれたらオレンジ色。
太陽みたいに輝いてるのに夕焼けのように…、どこか寂しさを持ち合わせてる。
それが、貴方の印象でした。
オレンジ色に照らされた横顔を今でも忘れないのは…。
あの空と同化した貴方を今でも想ってしまうのは…。
杏奈は…
今でも夕焼け色を見ると泣きたくなる。
今でもオレンジに染められた夕焼け色に…。
胸がきゅうって切なくなるよ。
今もその色は…。
褪せずに此処にあります――。