同居相手は黒猫くん
「全部お前のせいじゃねーか」
「…ん?」
刹はまた室谷先輩に喧嘩を売る。
あぁもう…!
「お前が比乃に手なんか出してなけりゃ注目されることもなかった」
「別にそれは構わないと思うけど。だってパンなんか投げたのは刹くんじゃん」
「だから比乃に手出すなっつってんだろ!」
「ごめんそれは出来ないや。俺も比乃ちゃんお気に入りだし」
…な!?
ニッコリと笑う室谷先輩は、私に視線を移した。
「ね、比乃ちゃん♪」
「……ねって…」
何っ?
何が起きてるの!?
「うっぜぇ!比乃帰るぞっ!」
ガタンと立ち上がった刹は、私の腕を無理矢理引いて会議室から出る。
最後まで皆の視線が痛かった…。