同居相手は黒猫くん






「——…どうかな?」




「いいよ」










私は刹の部屋へ行き、明日のことについて話した。

そして刹は意外にもあっさりOKしてくれた。







「あっさりだね」




「佐久間いるし」











ほんとに刹、佐久間くんと仲良いなぁ。


なんか嬉しい。












「良かったー!」










私は早速みっちゃんにメールする。












「なんだかんだ、佐久間くんと遊ぶの初めてだなー」





「……へえ」





「すっごい楽しみ!」






「比乃」



















と、刹はじっと私を見つめる。



…え?










「ん?どうしたの?」







「間違っても佐久間と二人っきりにはなるなよ」




「え?」





「いいから」











そう言う刹は、おもちゃを必死で守る子供のような目をしていた。






…でも、そっか。

佐久間くんは私のこと好きって言ってたし…。



……でも二人っきりになっちゃ駄目な理由が分かんないや。






< 109 / 283 >

この作品をシェア

pagetop