同居相手は黒猫くん
「——…どうかな?」
「いいよ」
私は刹の部屋へ行き、明日のことについて話した。
そして刹は意外にもあっさりOKしてくれた。
「あっさりだね」
「佐久間いるし」
ほんとに刹、佐久間くんと仲良いなぁ。
なんか嬉しい。
「良かったー!」
私は早速みっちゃんにメールする。
「なんだかんだ、佐久間くんと遊ぶの初めてだなー」
「……へえ」
「すっごい楽しみ!」
「比乃」
と、刹はじっと私を見つめる。
…え?
「ん?どうしたの?」
「間違っても佐久間と二人っきりにはなるなよ」
「え?」
「いいから」
そう言う刹は、おもちゃを必死で守る子供のような目をしていた。
…でも、そっか。
佐久間くんは私のこと好きって言ってたし…。
……でも二人っきりになっちゃ駄目な理由が分かんないや。