同居相手は黒猫くん
外出の偶然
——ピピピピッ…。
目覚ましのアラームが鳴り出す。
時計を見ると、針は8時を指していた。
私はゆっくりと体を起こす。
「……刹起こさなきゃ…」
私は大きな欠伸を一つして、ベッドから降りた。
——コンコン。
刹の部屋のドアをノックするが、案の定返事はない。
…まあ寝てるよね。
私はドアを開けて、ベッドの上の刹を見る。
「刹〜」
布団にくるまった刹は、全く反応を示さなかった。
寝起き悪いしなぁ…。
「刹起きてってば。出掛けるよー」
ゆさゆさと刹の肩を揺らす。
すると、刹は重い瞼を開けた。