同居相手は黒猫くん
「……」
眩しそうに私を見上げる刹。
私はハァと溜息をついた。
「とりあえず顔洗って着替えてね。私も準備してくるから」
そう言って、私はまた欠伸を一つした。
刹はじっと私を見つめたまま、動こうとしない。
「……どこ行くの?」
「へ?あー、一応映画行くって言ってたよ」
「…………まあいいや」
え?
刹は意味不明な返事をして、むくりと起き上がった。
な、何が「まあいいや」?
「…何?俺の裸見たいの?」
着ていたTシャツを脱ごうとして、刹は私に言った。
「え、は!?そんなわけないでしょうがっ!」
「変態」
「違うってば!!」
私はそう言い捨てて、急いで刹の部屋から出た。
……なんなのあいつは!