同居相手は黒猫くん
「ね、キスしていい…?」
ぎょっとする。
「だ、駄目駄目駄目!」
またそんなこと言って…!
「よ、欲求不満なの!?」
「え…え〜?(笑)」
ニヤニヤしてるのが目に浮かぶ。
我ながら恥ずかしいことを言ってしまった。
…なんか嫌な予感。
「比乃が俺の欲求解消してくれんの?」
耳元で妙にたっぷりと言う刹。
恥ずかしさで顔が熱くなる。
ドキドキと鼓動がうるさい。
私の思考はパニックだった。
「…ち、ちがっ…」
「ブッ(笑)比乃には刺激が強過ぎたかー」
聞いたような台詞を言って、刹は私の耳に軽く唇を当てて離れた。
「…馬鹿!」
「比乃は子供だな」
笑いながら言った刹は、再び歩き出した。
私も続いていく。
「もうあんなことしないでよっ!?」
「やだ」
「もおおおお!!」
最近刹に振り回されてばっかな気がする…。
……どうしたもんかなぁ。