同居相手は黒猫くん
*マンチカン
文化祭
既に学校は、迫ってきた文化祭ムードで一色だった。
それぞれのクラスが出し物の準備を順調に仕上げていく。
私達はいわゆるコスプレ喫茶。
役割を決めて、皆で準備を進めていた。
「衣装で足りない物あれば買いに行くからっ」
コスプレの衣装を製作している子達に告げると、皆「はーい」と返事をしてくれた。
そろそろ準備も大詰めというところ。
すごく忙しい。
「比乃ーー黄色なくなったーーー」
看板の色塗りをしている刹が私に大声で言ってくる。
意外にも刹はこれをしてと頼めばちゃんとこなしてくれていて。
あんなに実行委員の仕事はしてくれなかったのに。
どういう風の吹き回しか。
「まだ黄色使いそう?」
「まだまだ使う」
うーん、買ってくるかな。
とりあえずその間は別のとこしてもらって……。
「じゃあ急いで買って来るから他のとこしてて」
「ん」
素直に頷く刹。
……機嫌いいからか?
なんか素直過ぎる。
まあ大助かりだけど。
そして私は他に買って来て欲しい物がないか皆に聞いた後、教室を出た。
皆すごく頑張ってくれてるし、やっぱり成功させたい!
私も頑張らなきゃ。