同居相手は黒猫くん




「…たらしのんはムカついたけど」



「…ん?」



「あんまたらしに近付くなよ」



「み、見てはいたんだ…」









それでもちゃんと仕事してたからえらいね…。






と、そこで佐久間くんがホールから戻って来た。








「…………」










抱き合っている私達を凝視した佐久間くんは、気まずそうにパッと顔を逸らした。



刹はすぐ私を放し、私も刹から離れた。













「何やってんの二人ともー!今すげー忙しいんだぞー?」










佐久間くんはいつもの感じでそう言いながら注文を知らせてくれる。



…き、気まずい。










「悪い」



「いいよ。なんか俺邪魔しちゃったみたいだし」








そう言って笑う佐久間くん。












〝柴咲達、姉弟だもんな〟




〝俺の入る隙間ないのかなって、焦った〟














ファミレスの時の佐久間くんが頭をよぎった。




…佐久間くん…。







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