同居相手は黒猫くん
「え…」
「……すいません。自分の不注意です」
彼女はそう言うと、さっさとその場から去って行ってしまった。
「…何、知り合い?」
みっちゃんが私に尋ねる。
私はポカンとしつつも首を傾げた。
「なんで私の名前知ってたんだろ…」
「なんか妙によそよそしかったしね」
確かに。
私の顔を見て、少し顔を歪ませてた。
…な、なんなんだろ。
「ま、いいじゃん。次行こー」
佐久間くんが空気を切り替えるように明るく先頭を歩き出してくれる。
私達もさっきのことは忘れて、佐久間くんに続いて文化祭を楽しむことにした。