同居相手は黒猫くん
「お姉ちゃんが俺の部屋に来たんじゃん。一緒に寝たいんだろ?」
やけに〝お姉ちゃん〟を強調させて、私を馬鹿にするように刹は言って。
「そ、そんなわけないでしょ!?」
「はいはい」
それから今度は急にめんどくさげにあくびなんてする。
こ、こいつ…。
自分から仕掛けておいて…!
「ていうかお姉ちゃんとか気持ち悪いから比乃って呼んでよ!」
「比乃ちゃーん」
からかうような言い方で、
しかし無表情で言うこの生意気な男の子。
よ、余計にムカつくなあー!
「も、もう寝るっ!!」
バッとベッドから降りて、私はドアへと向かった。
「ブッ…寝る!だって(笑)」
もう嫌だ!!
私は勢い良くドアを閉めて、自分の部屋に駆け込んだ。
「〜〜〜もうっ!」
ベッドに飛び込み、私は枕に顔をうずめる。
……最低!!
人のこと散々馬鹿にして!!
あんな人と仲良くなってたまるもんですか!!