同居相手は黒猫くん




「お姉ちゃんが俺の部屋に来たんじゃん。一緒に寝たいんだろ?」






やけに〝お姉ちゃん〟を強調させて、私を馬鹿にするように刹は言って。







「そ、そんなわけないでしょ!?」


「はいはい」






それから今度は急にめんどくさげにあくびなんてする。



こ、こいつ…。

自分から仕掛けておいて…!






「ていうかお姉ちゃんとか気持ち悪いから比乃って呼んでよ!」


「比乃ちゃーん」






からかうような言い方で、

しかし無表情で言うこの生意気な男の子。



よ、余計にムカつくなあー!






「も、もう寝るっ!!」






バッとベッドから降りて、私はドアへと向かった。





「ブッ…寝る!だって(笑)」





もう嫌だ!!



私は勢い良くドアを閉めて、自分の部屋に駆け込んだ。




「〜〜〜もうっ!」



ベッドに飛び込み、私は枕に顔をうずめる。




……最低!!

人のこと散々馬鹿にして!!


あんな人と仲良くなってたまるもんですか!!






< 18 / 283 >

この作品をシェア

pagetop