同居相手は黒猫くん
「……は?」
きょとんとした顔をする刹。
素で驚いてるようだ。
「…じ、自分でもなんでかわかんなくて…」
弟なのに。
刹は弟なのに。
姉弟でもこういうのあるのかな…。
「……いや、それは…」
刹は何か言いたげだった。
そこで私はハッとする。
「…あ、あのね!今なら私…自分からは出来ないけど、刹にキスされても全然平気…な気がするの」
上目遣いで刹の表情を伺うと、
刹は目を見開いて私を見ていた。
……て、何言ってんだ私。
今更になって自分の言ったことの重大さを認識した。
「……ご、ごめん!気持ち悪いよね…」
「比乃」
刹の声に顔を上げる。
刹は私の頬に手を当てた。