同居相手は黒猫くん
「…っ」
しかしすぐに刹は舌を引っ込めて、私から離れた。
きょとんとした私の顔を見た刹は、クスリと笑う。
「……」
刹は親指で私の唇をゆっくりなぞった。
そして、すごく嬉しそうな顔をする。
「…刹?」
ふと、刹は不意にベッドから立ち上がった。
——ガララ。
「あら、どうしたのあなた達」
保健室の扉が開かれ、先生が戻って来た。
「あっ、私が階段でこけたので湿布を」
「まあそうだったの。ごめんなさいね席外しちゃってて」
そして私達は先生に挨拶をして保健室を後にした。