同居相手は黒猫くん
「あたし達がどんなにアピールしても裕馬は迷惑としか思ってくれないもの!それって不公平じゃない!」
先輩は泣くのも叫ぶのもやめない。
「あんたみたいな平凡な奴がなんで努力もなしに裕馬に気に入られてんのよ…!ふざけんな!!」
「おーおー。やっと本音ぶちまけてるなー」
刹はそんな先輩に怯えることなく平然としている。
というか余裕の表情だ。
私はこんなにビクビクしてるのに。
「裕馬や刹くんは皆のものじゃないっ!あんたなんかが独り占めしないでよ!!」
…独り占め。
私、そんなつもりは…、
「おい。聞き捨てならねーな」
すると刹はグイッと先輩に近寄り、手首を掴んだ。