同居相手は黒猫くん






「…ってことで比乃にはもう関わんな。次こんなことあったら髪の毛全部引き抜いてやる」







怖すぎでしょあんた。





泣いていた先輩はグッと拳を握った。









「…もっと努力してやるんだから。あんたなんかに負けない…!」









そう言い捨てて、先輩らは走り去って行ってしまった。








…………ふぅ。





一気に気が抜ける。




心臓の痛みも、さっきの怖さも和らいだ。






…やっぱり室谷先輩や刹ともなると、本気で好きになる人っていっぱい出てくるんだな…。



ちょっと焦る。












「比乃」











きゅっと、刹が私の手を掴んだ。




…さっき私、すごいこと言っちゃったよね…。


今更になってすごい後悔してる。





< 197 / 283 >

この作品をシェア

pagetop