同居相手は黒猫くん
「…ってことで比乃にはもう関わんな。次こんなことあったら髪の毛全部引き抜いてやる」
怖すぎでしょあんた。
泣いていた先輩はグッと拳を握った。
「…もっと努力してやるんだから。あんたなんかに負けない…!」
そう言い捨てて、先輩らは走り去って行ってしまった。
…………ふぅ。
一気に気が抜ける。
心臓の痛みも、さっきの怖さも和らいだ。
…やっぱり室谷先輩や刹ともなると、本気で好きになる人っていっぱい出てくるんだな…。
ちょっと焦る。
「比乃」
きゅっと、刹が私の手を掴んだ。
…さっき私、すごいこと言っちゃったよね…。
今更になってすごい後悔してる。