同居相手は黒猫くん
——お昼休み。
私達四人は屋上で昼食をとることにした。
屋上へ向かいながらテストのことについて話す私達。
「そろそろ本気で勉強始めないと受験やばいよなー…」
「佐久間くんは大学行くの?」
「そのつもり。柴咲は?」
「私も大学行くよ。国公立がいいんだけどなぁ…」
「比乃が大学行くなら俺も行こっかな」
「え、刹も!?…ていうかそんな理由で…」
「まあ刹くんは頭良いし受験楽だろうね」
「そう言う藤枝は進路どうすんの?」
「私は専門学校行くよ。美容師になりたいから」
「へぇー!かっこいいなー」
この時期がこの先の自分の苦労の程度を左右するんだよね…。
勉強なんて考えたくないなー…。
と、
「柴咲比乃先輩」
背後からの声に、私は振り返った。
「少し…お時間いただけませんか」
彼女はキッと大きな目を鋭くさせて、私に言った。
…な、え?
ていうかこの子…どこかで…。