同居相手は黒猫くん
…話すとは言っても、何を話そうかとかはあんまり考えてない。
まとめてないというか。
でも、なるようになればいいかなとか思って。
…さすがに駄目かな。
まあ言いたいことだけでも言えればいいや。
なんて一人で悶々と考えながら歩いていると、廊下の角の方から声が聞こえてきた。
男女の声だ。
気にせず通り過ぎようと歩を進めていると、
「…俺は気に入ってるだけ」
その声に思わず歩を止めてしまった。
刹の声だ。
私は慌てて廊下の角を曲がった。
「…っひ、比乃?」
「…柴咲先輩…?」
そこにいたのは刹と清水さんだった。