同居相手は黒猫くん
——「え?」
「いい?」
放課後。
佐久間くんが「話があるから今から屋上来てくれない?」と話してきた。
…話?
「う、うん。いいよ」
「サンキュー!」
爽やかな笑顔を見せる佐久間くんは、ほんとに見てて安心できた。
…佐久間くんは知ってるのかな。
私が刹にフられたこと。
「…まあがんばんな」
すると、みっちゃんがポンと佐久間くんの肩を叩いた。
佐久間くんはそれを受けて、笑う。
…ん?
「じゃあね、二人とも」
そう言ってみっちゃんは私達に手を振って帰って行った。
そして佐久間くんは「行こっか」と微笑む。
結局刹は最後まで姿を現さなかった。
…もう、顔も合わせたくないってことかな。
まあ結局家では嫌でも合わせなきゃなんないけど…。
…ちゃんと帰って来るかな。