同居相手は黒猫くん
——自動販売機までみっちゃんと話しながら歩いていく。
「比乃って初めて会った時から変わってないよね」
「え、うそ!」
「昔っから素直だし馬鹿だし」
「えぇ〜…」
「でも、そういうとこも、」
と、そこでみっちゃんの言葉が途切れる。
不思議に思って隣のみっちゃんを見つめると、みっちゃんは目を見開いて固まっていた。
私もその視線を辿って前を見る。
「…藤枝さん…だよね」
目の前に来たのは爽やかな笑顔を見せる小堺くんだった。