同居相手は黒猫くん
「これ以上比乃のこと悪く言わないで」
そう鋭くみっちゃんに言われた小堺くんは、ぐっと表情を更に歪めた。
「なっ、藤枝さ、」
「私は大切な親友のことを悪く言うような人、大っ嫌いですから」
…みっちゃん…っ。
みっちゃんはフンと小堺くんに背を向けて、私の手を引きスタスタ歩き出した。
みっちゃんが好きだった人を切ってまで、私を大切にしてくれたみっちゃん。
…み、みっちゃん大好きぃ…。
「ふ、藤枝さんっ」
「あんたこそ、幸せになる価値ないんじゃないの?」
一度立ち止まって小堺くんに言い放ったみっちゃんは、また歩き出した。
小堺くんは呆然と立ち尽くして私達を見つめている。
…みっちゃんはどんだけかっこいいんだ。